著作権の保護期間が満了した絵画の所有者が、原画の持出しを拒んでいる。出版社は適法に入手した別の画像を使い、原画に触れずに絵を印刷しようとしている。画像に別の著作権はなく、利用制限の契約や死後の人格的利益の問題もない。所有者が所有権に基づいて主張できる範囲はどれか。
- 著作権が満了したため、原画の無断持出しも画像からの複製も拒めない
- 表現の複製を禁止できるが、著作権が満了した原画の無断持出しは拒めない
- 原画の所有権が残るため、原画の無断持出しも画像からの複製も禁止できる
- 原画の無断持出しは拒めるが、画像からの複製を表現の独占権として禁止することはできない
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解答と解説
正解:4. 原画の無断持出しは拒めるが、画像からの複製を表現の独占権として禁止することはできない
所有権は原画という有体物の支配を守るので、所有者は無断の持出しを拒める。一方、その支配は絵の表現自体には及ばない。著作権が満了し、他の制約もない本件では、別画像からの複製を所有権だけで禁止できない。 ほかの選択肢 「著作権が満了したため、原画の無断持出しも画像からの複製も拒めない」…著作権の満了は原画の所有権を消滅させず、原画を無断で持ち出してよいことにはならない。 「表現の複製を禁止できるが、著作権が満了した原画の無断持出しは拒めない」…所有権が守る対象を逆にしている。表現の独占ではなく、原画という有体物の支配が残る。 「原画の所有権が残るため、原画の無断持出しも画像からの複製も禁止できる」…原画への所有権と絵の表現に対する著作権は別であり、前者の存続から複製の独占は導けない。 参考: 公式テキスト[初級・上級]第4版 第1章 P.020 1-2 著作権と所有権の相違/顔真卿自書建中告身帖事件(最高裁昭和59年1月20日判決)
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