甲社は装置の製造方法を2004年に特許出願し、2008年に設定登録を受けた。存続期間の延長はない。この方法を創作的な図解と文章で説明する冊子の著作権も甲社が保有し、2026年現在も保護期間中である。乙社が2026年にこの方法で製造し、甲社の冊子をそのまま複製して製品に添付したい。自由利用の例外や、ここで示した以外の権利・契約上の制約はない。甲社の許諾について正しいものはどれか。
- 製造方法の実施には許諾が必要だが、冊子の複製には許諾が不要である
- 製造方法の実施にも冊子の複製にも、甲社の許諾は不要である
- 製造方法の実施にも冊子の複製にも、甲社の許諾が必要である
- 製造方法の実施には当該特許による許諾は不要だが、冊子の複製には許諾が必要である
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解答と解説
正解:4. 製造方法の実施には当該特許による許諾は不要だが、冊子の複製には許諾が必要である
特許権の通常の存続期間は登録日ではなく出願日から20年なので、2004年出願の本件特許は延長のない2026年には満了している。他方、技術的な方法と冊子の創作的表現は別の保護対象である。特許の満了によって冊子の著作権まで消滅するわけではなく、その複製には許諾を要する。 ほかの選択肢 「製造方法の実施には許諾が必要だが、冊子の複製には許諾が不要である」…特許は既に満了している一方、冊子の創作的な図解や文章の著作権は存続しているため、許諾の要否を逆にしている。 「製造方法の実施にも冊子の複製にも、甲社の許諾は不要である」…特許の対象となる製造方法を利用できても、それを説明する冊子の創作的表現をそのまま複製する自由までは得られない。 「製造方法の実施にも冊子の複製にも、甲社の許諾が必要である」…2008年の登録から20年を数えるのではなく、2004年の出願から数える。本件の製造方法には存続中の特許権による許諾は必要ない。 参考: 公式テキスト[初級・上級]第4版 第1章 P.022 1-3 知的財産権としての著作権/産業財産権(工業所有権)と著作権の相違
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